I. はじめに
このページでは、HelioBase®の使用方法を習得するにあたり、ファーストステップとして、最も単純なケースを想定した発電量の推定を行います。
※このチュートリアルは、HelioBase® ver.2.1.1.2に基づいて作成しています。画面や操作など、最新バージョンと異なることがありますことご了承ください。
II. シミュレーションの内容
シミュレーションの条件を下表とします。
項目 | 内容 |
サイトロケーション | フィールドロジック本社 |
大阪府大阪市北区中之島3-3-23 | 0.97 |
気象サイト | 設置サイトに近い気象サイト |
システム定格出力 | 6.48kW |
PVモジュール | フィールドロジック製:SP-90 |
PCS | フィールドロジック製:PCS-420 |
設置方式 | アレイ架台設置:6列3段×4台 |
傾斜角:30° | |
方位角:0°(真南) | |
列間スキ:10mm | |
段間スキ:10mm | |
アレイ架台下端高さ:1000mm | |
アレイ間左右スキ距離:1000mm | |
アレイ間前後スキ距離:2000mm | |
PVストリング | 6モジュールを1ストリングとする |
計算方式 | JIS C8907パラメータ方式 影を考慮する |
Ⅲ. シミュレーションを行う
1. ロケーションの設定
発電量シミュレーションを行う地点の緯度・経度、使用する気象データを設定します。
※前準備:HelioBase®を新たに起動もしくは、ファイルメニューから「新規作成」を選択して下さい。
緯度経度の設定
操作内容: シミュレーションを行う地点の緯度・経度を設定します。
①「ロケーション」タブを選択します。
②Googleマップタブのテキスト入力欄に「大阪府大阪市北区中之島3-3-23」を入力し、「検索」コマンドをクリックします。
※取得した緯度・経度はGoogleマップ上のマーカー位置です。位置がずれている場合は、マップをドラッグし、調整してください。
④緯度・経度の値が変更されます。
⑤「イメージをキャプチャ」コマンドをクリックすると、現在のGoogleマップ画像を3章の3Dモデル背景に適用されます。(この作業はシミュレーション結果に影響を及ぼしません。背景画像が不要でしたら、スキップしていただいても結構です。)
気象データの選択
操作内容: シミュレーションに使用する気象データを選択します。
① 「気象データ選択」欄の「緯度・経度に近いサイトを検索」ラジオボタンをクリックします。
② 「気象データ選択」欄が下図の表示に変わりますので、「サイト検索」コマンドをクリックします。
③ 「気象データサイト一覧表示」欄が更新されますので、シミュレーションを行う地点に近いサイトを表示している行をクリックし、「選択行の気象データを選択」コマンドをクリックします。
④ 「選択された気象データ」欄が選択したサイトのデータに更新されます。
2. 使用するPVモジュールの選択
操作内容: シミュレーションに使用するPVモジュールを登録します。
① 「PVモジュール候補」をクリックし、「PVモジュール候補」を表示します。
② 「メーカー」リストボックスから「フィールドロジック」を選択し、「モジュール形式」リストボックスから「SP-90」を選択します。
③ 「追加」ボタンをクリックします。
④「使用するPVモジュール」欄に「SP-90」が下図のように登録されます。
3. レイアウトの設定
3D図面上にPVアレイや影になる建築物を配置します。
PVアレイの配置
操作内容: PVアレイの構成を設定し3D図面上に配置します。
① 「3Dモデル」タブを表示します。
② 画面左上「PVモジュール」欄に2章で選択したPVモジュールが表示されていることを確認します。
③ 配置タブ上の「PVアレイ配置」をクリックし、「PVアレイ配置」タブを表示します。
④想定PVストリングの「直列PVモジュール数」を6に設定します。
⑤ PVアレイを配置する為のパラメータを設定します。
「PVアレイパラメータ」欄
「列数」: 6 「列間スキ」:10
「段数」: 3 「段間スキ」:10
「傾斜角度」:30 「下端高さ」:1000
「PVアレイ配置パラメータ」欄
「配置平面角度」:0
「左右スキ距離」:1000
「前後スキ距離」:2000
⑥ 「PVアレイ配置(位置指定)」コマンドをクリックすると、「PVアレイ配置(位置指定)」コマンドが表示されます。
⑦ 「PVアレイ配置(位置指定)」コマンドにて、PVアレイをいくつ配置するかを設定します。以下のパラメーターを入力します。 「左右アレイ数」:2 「前後アレイ数」:2
⑧ 3D図面上の任意の点をクリックすることで、クリックした点を中央として、PVアレイが配置されます。
PVストリングの設定
操作内容: 配置したPVアレイのPVストリングを設定します。
今回は横方向に6個のPVモジュールが接続されたPVストリングを3個設定します。
① 「PVストリング」タブを開きます。
②「PVストリング設定(PVアレイ)」コマンドをクリックします。
③操作アイコンの下に下図のメッセージが表示されていることを確認してください。
④3Dモデルに配置したPVアレイを1つ選択します。選択すると、選択したPVアレイにPVストリングが設定されます。(4つとも同様に②から④を繰り返します。)
4. 機器構成の設定
シミュレーションに使用する機器構成を設定します。本チュートリアルでは単純化するためにパワーコンディショナー、PVストリングのみの機器構成を設定します。
パワーコンディショナーの追加
操作内容: シミュレーションを行う機器構成にパワーコンディショナーを追加します。
① 機能タブ上の「構成ツリー」をクリックし、「構成ツリー」を開きます。
② 画面左上の構成ツリー表示上で、「CalcUnit0」が灰色で囲まれ、選択状態になっていることを確認します。
③ 画面右側、「構成要素」タブ内の「PCS」欄のメーカーリストボックスから、使用するPCSのメーカーを選択します。(ここでは「フィールドロジック」を選択します。)
④ メーカーリストボックス直下のリストボックスから、使用するPCSの型式を選択します。(ここでは「PCS-420」を選択します。)
⑤ PCSの型式を選択しましたら、「追加」コマンドをクリックして「構成ツリー」にPCSを追加します。
PVストリングの追加
操作内容: シミュレーションを行う機器構成に3D図面上に配置したPVストリングを追加します。
① 構成ツリー表示上で、「PCS0」が灰色に囲まれ、選択されていることを確認します。
② 画面右側、「構成要素」タブ内の「PVストリング」欄に「PVストリングの設定」で、設定したPVアレイ4×3組のPVストリングが表示されていますので、すべて選択し、「追加」コマンドをクリックします。
5. 計算
ここまでで配置した機器構成を使用して計算を行います。
計算オプションの設定
操作内容: シミュレーションを行う際の計算オプションを設定します。
ここでは「PVストリング出力電力量計算方式」と影設定を「影比率分は、散乱日射量を適用」にします。
① 「Option」タブをクリックし「Option」タブを開きます。
② 「PVストリング出力電気量計算方式」欄のリストボックスから「JIS C8907パラメータ方式」を選択し、更新コマンドをクリックします。
③ 「計算範囲」タブをクリックして「計算範囲」タブを開きます。
④ 「影計算」欄のリストボックスから、「影比率分は、散乱日射量を適用」を選択し、影チェック点を4に設定します。
⑤ 「計算範囲」欄の値が「01/01 ~ 12/31 1~24」になっていることを確認します。
⑥ 「更新」コマンドをクリックして、計算オプションの設定を確定します。
計算実行
操作内容: 計算を開始します。
① 「CalcUnit」タブをクリックし「CalcUnit」タブを開きます。
② 「CalcUnit名」テキストボックスに任意の名称を入力します。 ここでは「チュートリアル1」と入力します。
③ 「設定」コマンドをクリックし、名称を設定します。
④ 「計算実行」コマンドをクリックします。
計算が開始されます。
⑤ 計算が完了しますと、「構成ツリー」の「Root0」下に下図のように計算結果が追加されます。
Ⅳ. 結果を確認する
計算結果の確認
操作内容: 計算した結果を確認します。
① 画面右側の「結果サマリー」タブをクリックし、「結果サマリー」タブを開きます。
② 下図の表が表示されます。
Excel形式レポートの出力
操作内容: シミュレーション結果をレポートとしてExcel形式のファイルで出力します。
① 構成ツリー上で、結果ノード をクリックし、選択します。
② メニューより、「ファイル」-「Excelレポート出力」をクリックします。
③下記レポートが出力されます。